===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2008年6月号(2008年6月10日発行) =====================================  ここのところ海外でサイクロンや地震など、大規模な自然災害が続きました。 日本も昔から台風や地震などに悩まされており、そのせいか日本の防災気象情報は 整備が進み、今では世界で最先端の域に達しているそうです。今後は気象情報の XML化もあり、ますます高度化が進むよう期待したいですね。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆イベント:XMLコンソーシアム 総会(5月23日) ◆イベント:XMLコンソーシアム Week(6月2日〜6日) ◆インタビュー:内部統制勉強会・梅田伸明氏(NTTデータ) ◆活動実績(2008年5月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【イベント】XMLコンソーシアム 総会(5月23日) =====================================  XMLコンソーシアムは5月23日に第8回総会を開催いたしました。総会にて、下記 の議案がすべて承認されました。皆様からのご理解とご協力に感謝します。  −第1号議案 2007年度 活動報告の件  −第2号議案 2007年度 収支報告の件  −第3号議案 会員規約改定の件  −第4号議案 2008年度 活動計画承認の件  −第5号議案 2008年度 予算計画承認の件  −第6号議案 2008年度 理事/幹事選任の件  総会決議について簡単にお知らせします。第3号議案の会員規約改定はメディア ・パートナー制度の追加となります。これまでもXMLコンソーシアムが主催する各 種イベント(XML 10周年記念イベントやユーザーシンポジウムなど)において、 IT関連メディアにはイベント告知や発表内容を取材していただいたり、またXMLコ ンソーシアムの活動内容を記事にしてもらうなど理解と評価をいただいてきまし た。本年度からはこのような関係をメディア・パートナー制度として制度化し、 IT関連メディアと定常的な協力関係を築くようにするため会員規約を改定するに 至りました。  また第4号議案の2008年度 活動方針については、基本方針にて実情を踏まえた 今後2年間を見据えた活動方針を打ち出しました。今年はXML 1.0勧告から10年目 となりました。XMLは着実に浸透しています。しかし再利用や発展的な活用とな ると、十分とは言えません。また実際には最新動向、開発手法、事例など資料が 乏しく、XMLの実体の把握が困難であり、経営におけるXMLの重要性を説くための 課題となっています。そこでXML本来の性質を引き出し、広くアピールし、利活用 推進を目指し、来年度の見直しを前提に、今後2年間の施策や計画を立案す ることにしました。当面の目標としては2年後にXML白書やXML開発ガイドといった、 これまでの集大成となる成果物の作成を視野に活動を進めていきます。  総会記念セミナーでは気象庁 総務部 企画課 企画係長 山腰裕一氏から「気象 情報の更なる有効活用を目指して」と題して気象情報の現状とXML化に向けた取り 組みを解説していただき、およびXMLコンソーシアム XML現状俯瞰図作成チーム・ リーダー 松山 憲和氏からは「XMLの活用実態を可視化する」と題して会員アンケ ートから浮かび上がるXMLの活用実態の分析と解説がありました。XML現状俯瞰図 については、今後もさらに調査と分析を進めていく予定です。このほか3名の来賓 挨拶では貴重なお話をいただき、最後に表彰で総会を締めくくりました。 ◆XMLコンソーシアム総会開催のご案内  http://www.xmlconsortium.org/soukai/080523/080523-info.html ===================================== 【イベント】XMLコンソーシアム Week(6月2日〜6日) =====================================  XMLコンソーシアムは6月2日から6日までXMLコンソーシアム Weekを開催しました。  全体テーマは「XMLが支える新たなトレンド 〜広がる情報利活用のシーン〜」 と掲げ、XML周辺の最新動向や多様化する利活用の実態を多角的に示しました。 日ごとに掲げたサブテーマは以下の通りです。  −6月2日(月) 「異業種を連携させるXMLとクロスメディア」  −6月3日(火) 午前:「ビジネスと社会の基盤に浸透するXML」         午後:「XMLが支えるWebアプリケーション開発の新たなトレンド」  −6月4日(水) 「企業情報システム開発に根をおろしたXML、Webサービス、SOA」  −6月5日(木) 「XMLによる企業情報の蓄積と活用」  −6月6日(金) 「プラットフォームとしてのWebで使われるXML」  開催期間中は絶え間なくXMLコンソーシアムの活動成果が続きました。5日間の 発表では53もの講演があり、発表者は外部も含めてのべ87名、参加者はのべ286名 に上りました。活動成果発表は翌月号のメルマガにて詳細をレポートいたします が、今月号では2つの基調講演について簡単に紹介します。 ◆基調講演(1) 「私の好きなXMLの魅力と可能性  〜象形文字の先祖と遭遇し、Vernaculerな世界を描出するXML〜」  月刊「ニューメディア」創刊 発行人 天野 昭 様  昨今ではAmazonや楽天などのオンラインショッピングサイトが躍進しています が、天野氏は「そんなことで驚いてはいけません」と言い、時流に乗り斬新なビ ジネスを展開した歴史の成功例をいくつか紹介しました。温故知新です。例えば イギリスの「kays」は産業革命後にまだ広場などしか時計がなかった時代に懐中 時計を販売し、ドイツの「OTTO」は世界規模での在庫管理を行いました。成功の 可否を分けるのはどんなことか、ビジネスの本質に迫るヒントがちりばめられた 興味深い講演となりました。 ◆基調講演(2) 「Enterprise 2.0 で変わる企業内システム」  リアルコム株式会社 CTO 竹内克志 様  ここ10年くらいの一般的なインターネット技術や習慣の変化に着目してWeb 1.0 とWeb 2.0と呼んでいます。これを企業内に照らし合わせ、SMTP/POPを使うメール やイントラネット導入などをEnterprise 1.0、SNSやマッシュアップ普及などを Enterprise 2.0と呼ぶことができます。こうした流れにある変化や課題などを竹 内氏は解説しました。そしてEnterprise 2.0は「必要ではなく、必然」と述べ、 技術や流れを有効活用していくべきと提言しました。 ◆第7回XMLコンソーシアムWeek開催のご案内  http://www.xmlconsortium.org/seminar08/080602-06/080602-06-info.html ===================================== 【インタビュー】内部統制勉強会・梅田伸明氏(NTTデータ) =====================================  今回は内部統制勉強会リーダーの梅田伸明氏(NTTデータ)にお話を聞きました。 梅田氏は普段セキュリティを中心とした職務にあたっています。SIerである自社 において、開発手順にどうセキュリティを組み込んでいくか検討したり、技術や 標準の動向調査など、いわばセキュリティのアーキテクトのような存在です。勉 強会が発足するころの2006年はセキュリティと絡めて内部統制やJ-SOXが話題となっ ており、梅田氏も内部統制やJ-SOXについて社内で調査などを進めていたそうです。  勉強会発足のきっかけはXMLコンソーシアム理事会で内部統制が話題に上ったこ とでした。当時の理事の1人が梅田氏の上司にあたり、その縁で梅田氏は勉強会の 企画立案段階から携わり、その流れで勉強会のリーダーも担うことになりました。  しかし梅田氏はそれまでXMLコンソーシアムの存在は知っていたものの、部会活 動に参加した経験はなく、最初は手探りなところもあったとか。「勉強会の開催 案内の出し方、どういう風に活動を進めていけばいいか、分からないことが多かっ たです」と梅田氏は言います。  特に悩ましかったのは内部統制とXMLとの関連性でした。梅田氏にはXMLコンソー シアムの活動なので「何らかの形でXMLとの関連性を見いださないとならない」と 考える一方、それにこだわりすぎると内部統制の本質とかけ離れてしまうという 懸念がありました。そこで最初はメンバーの興味や関心を共有することからはじめ、 活動内容を模索していきました。  勉強会発足当初は参加メンバーから内部統制に関する取り組み事例を紹介して もらった時もありました。後に「やはり原点に立ち返ろう」と内部統制の仕組み に目を向け、COSOモデルを用いた内部統制のゴールモデル分析を進めてきました。 しかしある程度進むと「内容が抽象的」と気づき、より具体的な材料を探したと ころ、科学技術振興機構が公開している「失敗知識データベース」を見つけ、こ こからリスクパターンの分析や整理を進めてきたそうです。  これまで勉強会は内部統制の本質から見つめ、また具体的な事例とも照らし合 わせることを通じて研究を進めてきました。梅田氏は勉強会での取り組みは「リ スクを識別しどう考えるかなどを研究してきたため、この経験は普段の業務にも 活きてくると思います」と話していました。 ===================================== 【活動実績:2008年5月】 ===================================== ◆5月 8日(木):部会リーダーミーティング、運営委員会、理事会 ◆5月12日(月):Web 2.0部会 ◆5月14日(水):クロスメディア・パブリッシング部会 ◆5月15日(木):BI研+SOA部会 ◆5月20日(火):XMLDB部会 ◆5月20日(火):Web2.0部会 ◆5月20日(火):Webサービス実証部会 ◆5月20日(火):セキュリティ部会 ◆5月23日(金):XMLコンソーシアム 総会  http://www.xmlconsortium.org/soukai/080523/080523-info.html ◆6月2日(月)〜6日(金):  XMLコンソーシアム Week  http://www.xmlconsortium.org/seminar08/080602-06/080602-06-info.html ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆6月12日(木):運営委員会(東芝ソリューション) ◆6月16日(月):クロスメディアパブリッシング部会(日本印刷技術協会) ◆6月19日(木):BI研+SOA部会(日本IBM 飯倉事業所) ◆6月24日(火):XMLコンソーシアムWeek 関西Day(日本ユニシス) ◆6月27日(金):セキュリティ部会(TELデバイス) ◆6月27日(金):Webサービス実証部会(キヤノン情報システム) ◆7月18日(金):Web2.0部会(日立ソフト) ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください [関連イベント] ◆6月9日(月)〜13日(金):Interop Tokyo 2008(後援)  http://www.interop.jp/ ◆9月1日(月)〜3日(水):ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2008(協賛)  http://ses2008.naist.jp/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== ◆総会およびWeek、お疲れさまでした  XMLコンソーシアムは5月23日に総会、6月2日から6日に渡りWeekを開催し盛況に 終わりました。準備や発表に関わった方々、お疲れさまでした。また足を運んで下 さった方々、ありがとうございました。数多くの解説や提言があり、とても有意義 な日々になったと思います。  これにてXMLコンソーシアムは正式に2007年度が終了し、2008年度に突入いたし ます。2007年度の活動成果を生かし、2008年度もますます有意義な活動へと発展 させていきましょう。 ◆気象庁と共同で気象情報XMLフォーマットについて発表しました  5月22日に気象庁とXMLコンソーシアムは共同でプレスリリースを発表いたしま した。この「気象庁防災情報XMLフォーマット」とは、現状より詳細で高度化した 防災情報を幅広く活用できるようにするため、気象庁がXMLコンソーシアムの協力 を得て検討を行い、今後提供を計画しているものです。今般、フォーマットの骨 子をドラフト(素案)として作成しましたので、広く利用者の皆様からご意見を 募集します。  「気象庁防災情報XMLフォーマット」についてのご意見を募集  http://www.xmlconsortium.org/release/pdf/jmaxml20080522.pdf ◆XML設計技術勉強会を6月26日に開催します  XMLを活用したシステムに携わる人にとってXMLで設計する実践的なスキルやノウ ハウはいつになっても必要とされるものです。急ではありますが、XMLを設計する 時の技術について勉強会を開催することにしました。初回は6月26日に品川の日立 システムアンドサービスにて開催します。正式な案内は追ってお送りいたします。 ◆メルマガの感想をお聞かせください  XMLコンソーシアムでは、皆さんへの広報手段としてメルマガをより一層活用し ていきたいと考えております。メルマガに関しまして、ご感想/ご要望等がござい ましたら、ぜひお寄せください。 ===================================== 【編集後記】 =====================================  XMLコンソーシアムWeekでは各部会が発表した内容はもとより、各部会の個性や 特徴の違いも印象的でした。その違いは発表者だけではなく、客席の雰囲気、例え ば席の選び方や発表者に向かう目線や拍手、関心の持ち方など、いろんな違いがあ るのだなあと実感しました。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 XMLコンソーシアム:http://www.xmlconsortium.org/ 事務局宛てメール :mailto:xmlcons@fsi.co.jp 〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトビル Tel:03-5600-6205 / Fax:03-5600-6431 Copyright(C) 2008 The XML Consortium =====================================