===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2006年3月号(2006年2月28日発行) =====================================  近所の花壇に植えてあるバラが新芽を吹いていました。赤紫に近い茶色の幹から 出た明るい黄緑色の芽は春の訪れを実感させてくれます。そういえばこの季節にな ると親知らずがたまにうずくのですが、これも芽吹いているのでしょうか。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆ニュース:TravelXML 1.4 ついに勧告へ ◆勉強会:コンソーシアム会員限定 XMLマスター勉強会 ◆部会探訪:Web 2.0勉強会に向けて(ドキュメント・メタデータ活用部会) ◆活動実績(2006年2月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【ニュース:TravelXML 1.4 ついに勧告へ】 =====================================  XMLコンソーシアムとJATA(日本旅行業協会)が中心となり策定してきた業界標 準がついに大成しました。  これまでXMLコンソーシアムとJATA(日本旅行業協会)は旅行業業界の商取引向 けのXML標準「TravelXML」を協業で開発してきました。目的は旅行業者、交通機関、 宿泊施設、各種サービス機関との間で行われる取引情報について、業界での利用形 態を調査・研究し、業界全体の効率化が図れるような電子商取引情報のXML標準を 提案するためです。  具体的な活動はTravelXML標準化部会を中心に進められてきました。まずは必要 な情報から仕様を策定していき、徐々に情報を追加してきました。次に一部の情報 にXML Schemaを追加し、今回すべての取引にXML Schemaを追加したVer 1.4ができ あがりました。  2月27日に開催されたXMLコンソーシアムのTravelXML標準化部会ではTravelXML 1.4を勧告として部会承認しました。この後にXMLコンソーシアム内の手続きを経て 正式なTravelXML 1.4勧告として発表します。  TravelXMLをめぐる活動はこれで晴れてゴールに到達したことになります。 ◆TravelXML これまでの流れ ○2003年11月28日 TravelXML 1.0 勧告 -----------------------------------  −国内宿泊手配、海外ホテル仕入れを仕様化 ○2004年 8月24日 TravelXML 1.2 勧告 -----------------------------------  −国内企画商品、海外企画商品を追加・修正(Ver 1.1.1)  −国内生産情報、国内宿泊施設情報、旅行会社情報の追加 ○2005年 5月12日 TravelXML 1.3 勧告 -----------------------------------  −国内企画商品情報、海外企画商品情報、海外宿泊施設情報にXML Schemaを追加 ○2006年近日 TravelXML 1.4 勧告 -----------------------------------  −すべての取引にXML Schemaを追加 ◆TravelXML 仕様公開ページ http://www.xmlconsortium.org/wg/TravelXML/TravelXML_index.html ◆JATA(日本旅行業協会) http://www.jata-net.or.jp/ ===================================== 【勉強会:コンソーシアム会員限定 XMLマスター勉強会】 =====================================  XMLマスター勉強会を開催してます。参加者からはとても好評のようです。  XMLマスターとはXMLの技術者認定制度で、特定のベンダー製品に依存しない中立 的な試験です。2001年10月のスタートより取得者数は順調に増え、今では1万人を 超える取得者がいます。エンジニアからの注目度は高く、人気の認定資格です。  勉強会では試験対策セミナーと本試験があり、また試験にはXMLマスターのベー シックとプロフェッショナルがあり、4通りの内容でのべ8日間で開催します。初回 となる2月17日の「XMLマスター:ベーシック直前対策セミナー」では約30名が参加 しました。  試験対策セミナーではほぼ午後半日を使い、試験対策に役立つ勉強を行います。 当日はまず試験のポイントを簡単におさらいし、次に模擬試験を行います。実際の 試験とほぼ同じ内容で約半分の分量のものを各人が解きます。模擬試験が終わると 解答の解説とポイントを説明し、最後に質疑応答を行います。  普段XMLには慣れているつもりでも「このXML文書にマークアップはいくつありま すか?」と改めて問われると、開始タグと終了タグをセットで数えるのか別に数え るのか、悩んでしまう人もいるようです。参加者はXMLマスター試験を軸にXMLの基 礎知識を再確認し学習しています。  普段の講演を中心としたイベントと違い、参加者全員が模擬試験に挑戦していた だくなど、積極的な参加型勉強会となっております。実践的な勉強会であっただけ に、アンケートでは満足度・有用性・理解度のどれについてもよい評価が寄せられ ています。 ◆【開催案内】XMLマスター勉強会 http://www.xmlconsortium.org/study/xmlmaster/0602-03-info.html ◆XML技術者認定制度 http://www.xmlmaster.org/ ===================================== 【部会探訪:Web 2.0勉強会に向けて(ドキュメント・メタデータ活用部会)】 =====================================  来たる3月3日に開催する「Web 2.0 勉強会」に向け、2月のドキュメント・メタ データ部会はWeb 2.0についての本格的な調査を行っています。  Web 2.0というと提唱者であるティム・オライリーの論文が最も有名です。 http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html  概してWeb 2.0とはWebをとりまく技術やビジネスに関する新しい動向の総称であ り、ブログ、Wikipedia、Flickrなど新出のサイトに象徴されています。またロン グテール、folksonomyといった言葉もあるように不特定多数のWebユーザーの存在 やそこからの小さな貢献の集積も鍵となっています。また設計パターンやビジネス モデルの変化がWeb 2.0の中核にあります。  ところで一見して「Web 2.0」的な傾向とエンタープライズシステムは対極的な 存在のように思えますが、果たしてそうでしょうか。近年の傾向と変化の集大成で もあるWeb 2.0をエンタープライズシステムに導入するとどうなるか、効果的な応 用をするにはどうすべきか。XMLコンソーシアムでは勉強会を発端にWeb 2.0という 潮流をエンタープライズシステムを軸に考えていきます。 ◆【開催案内】Web 2.0 勉強会 http://www.xmlconsortium.org/study/Web2.0/060303-info.html ◆【報道発表】XML コンソーシアム、「Web 2.0 勉強会」を開始 http://www.xmlconsortium.org/release/pdf/px060223-web20-final.pdf @話題の用語:ロングテール(The Long Tail) −−−−−−−−−−−−−−−  すそ野。大量に存在するが、主流ではないもの。Amazonなどオンライン小売店の ビジネスモデルを説明する時に米Wired誌の編集長クリス・アンダーソン (Chris Anderson) が命名したのがきっかけ。単体では販売数が少ないニッチな商品でも、 それが集まると主流商品に匹敵する売り上げを得ることができる。一般に取扱い品 種が増えると販売コストも増加するが、オンライン販売ではコスト増加が低く抑え られるため可能となった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ===================================== 【活動実績:2006年2月】 ===================================== ◆2月 9日(木):理事会、運営委員会、部会リーダー会 ◆2月16日(木):BI研部会/SOA部会 ◆2月16日(木):ドキュメント・メタデータ活用部会 ◆2月21日(火):関西部会 ◆2月21日(火):ユビキタス・組み込み系部会 ◆2月24日(金):Webサービス実証部会/セキュリティ部会 ◆2月27日(月):TravelXML標準化部会 ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆3月 1日(水):XMLマスター:プロフェッショナル直前対策セミナー(注1) ◆3月 3日(金):Web 2.0 勉強会(注2) ◆3月 7日(火):XMLマスター:ベーシック/プロフェッショナル試験(注1) ◆3月 9日(木):部会リーダー会、運営委員会(富士通) ◆3月16日(木):BI研部会/SOA部会(日本ユニシス本社ビル) ◆3月17日(金):Webサービス実証部会/セキュリティ部会(日立 大森ベルポート) ◆3月16日(木):ユビキタス・組み込み系部会(インターネットイニシアチブ) ◆3月22日(火):XMLマスター:ベーシック/プロフェッショナル試験(注1) ◆3月22日(水):関西部会(日本ユニシス) ◆3月23日(木):ドキュメント・メタデータ活用部会(ベンチャーSumida) ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください (注1)XMLマスター勉強会 http://www.xmlconsortium.org/study/xmlmaster/0602-03-info.html (注2)Web 2.0 勉強会 http://www.xmlconsortium.org/study/Web2.0/060303-info.html [関連イベント] ◆2006年5月17日(水)〜19日(金)  第58回ビジネスシヨウTOKYO IT&C/アドバンストオフィス2006 (協賛) http://bs.noma.or.jp/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== ◆XMLマスター勉強会が好評です  これまでもXMLコンソーシアムはXMLの技術情報の普及・啓発を目的として努力し てきましたが、最近のアンケートを見るとこうしたXML技術情報を提供する役割に ますます期待が高まっているのを実感しています。  最新の技術情報をいち早く提供し、またその理解を助けるために、従来の部会活 動とはまた別に新しく「勉強会」という試みを始めることにしました。  まず初回はエンジニアからの注目度が高いXMLマスターを題材にしました。試験 勉強を契機にXMLの確実なスキルを得て、またエンジニア個人のキャリアアップに 役立てることができればと思います。  参加者は熱心に試験対策の講義を聞き、模擬試験にも挑戦しているようです。ア ンケートでは「満足」との回答も多く、運営委員会としてはとてもうれしく思って おります。 ◆次はWeb 2.0勉強会を開催します  最近ますます耳にする機会が増えてきた「Web 2.0」ですが、これについての勉 強会を3月3日に実施します。まずはドキュメント・メタデータ活用部会を中心に Web 2.0概要を解説するコンソーシアムセミナーを実施し、そのまま勉強会として Web 2.0の現実的な有用性とエンタープライズシステムでの適用範囲についてディ スカッションを行います。  会員企業の方なら参加無料です。どうぞ奮ってご参加ください。 ===================================== 【編集後記】 =====================================  ドキュメント・メタデータ活用部会にてふと参加者から「メタデータに対して本 体となるデータは何と呼べばいいのでしょうか?」と質問が出て、一同言葉につまっ てしまいました。「英語なら"the data"」「実データ」「単なる『データ』でいい のでは」といろいろと答えが出ました。メタデータの対義語としてふさわしい「デ ータ」の呼び名、考えてしまいます。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 XMLコンソーシアム:http://www.xmlconsortium.org/ 事務局宛てメール :mailto:xmlcons@fsi.co.jp 〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトABCビル Tel:03-5600-6205 / Fax:03-5600-6431 Copyright(C) 2006 The XML Consortium =====================================